専任媒介vs専属専任媒介契約vs一般媒介 家を売るならどちらがお得?
営業トークに騙される前に必ずチェック!
家やマンションなど不動産を売却する際に『専任媒介』か『専属専任媒介契約』または『一般媒介』どれにすれば損をしないでしょうか?ちがいをまじえながら解説します。
専任媒介契約(せんにんばいかいけいやく)の特徴
・依頼した1つの不動産屋との契約で、他の会社には依頼できない。
・他社の媒介により成約したときは違約金が発生する。
・本人が自分で買い手を見つけたときは、営業経費など費用を支払う必要がある。
・依頼を受けた仲介業者は、売主への2週間に1回以上の状況報告が義務づけられている。
・レインズへの登録義務がある。
専属専任媒介契約(せんぞくせんにんばいかいけいやく)の特徴
・依頼した1つの不動産屋との契約で、他の会社には依頼できない。
・本人が自分で買い手を見つけたときでも、成約してはいけない。
・他社の媒介により成約したときや、自分で買い手を見つけて成約したときは違約金が発生する。
・依頼を受けた仲介業者は、売主への1週間に1回以上の状況報告が義務づけられている。
・レインズへの登録義務がある。
一般媒介契約(いっぱんばいかいけいやく)の特徴
・複数の不動産屋と媒介契約を結べる。
・契約する社名は明らかにする必要がある。
・明示していない仲介会社の媒介により成約したときは、営業経費など費用を支払う必要がある。
・レインズへの登録は任意。
※上記いずれの方法でも、契約期間は3カ月間となっています。こちらから申し出ることにより、延長出来ます。
ここまで見ていくと、専任媒介契約・専属専任媒介契約のしばりが多すぎてメリットがないように見えますが、実際どうなのでしょうか?
専任媒介・専属専任媒介契約にメリットはあるのか?
メリット1 状況報告がある。
・専属専任媒介契約の場合 1週間に1回以上の状況報告が義務づけられている。
・専任媒介契約の場合 2週間に1回以上の状況報告が義務づけられている。
メリット2 レインズへの登録義務がある。
・レインズというのは、国土交通大臣から指定を受けた不動産流通機構が運営しているコンピュータ・ネットワーク・システムで売主は、不動産業界全体で買い手を探してもらえるので、早期の売却が期待できるという便利なシステムです。
メリット3 営業努力を惜しみなくしてくれる
・一般媒介契約と違い、広告などをうって広告がムダになるというケースがありませんので、広告費を多くだせます。
専任媒介と一般媒介のどちらがお得か?
では専任媒介契約、専属専任媒介契約、一般媒介契約のどれがお得なのでしょうか?
「もちろん専任媒介契約がお得です」と言いたいところですが、これは一概に言えないというのが正直なところです。
メリット1の状況報告に対して、今の状況がはっきり報告されますので良いですが、だからといって値段が高く売れるわけではなく、それほど大きなメリットではありません。
メリット2のレインズへの登録に関しても、それだけの理由で、専任媒介契約、専属専任媒介契約を選ぶのであればそれは間違いです。
一般媒介契約でも「レインズへの登録はしていただけますか?」と契約前に不動産会社にチェックすれば、一般媒介契約でもわりと普通にレインズへの登録はしてくれますので、大きな問題ではないでしょう。
問題はメリット3の『営業努力を惜しみなくしてくれる』という点です。これは皆さんおっしゃいますが、最大の問題は不動産業者のやる気だといいます。
専任媒介契約であれば、頑張って売ってくれる事が多いので、専任媒介契約するかたもいます。
ただ残念なことに『専任媒介契約をしたのに営業努力しない業者』というのも若干存在します。専任媒介契約して広告費や手間をかけなければ、コストがかからず利益が出るからです。
こういう業者は、専任媒介契約のメリットはありません。しかも不動産会社が売主にどんな販売活動しているか?報告する義務はないので、頑張っている頑張っていないすらも判断はできないのです。
それは困った…ではどうすれば良い?
正直いって専任媒介・一般媒介の判断は賭けです。宣伝活動は大手、中小、ましてCMをうっているからちゃんと宣伝するわけではありません。逆にコストが高く付いている分、そこで回収しているかもしれません。
報告する義務がないから、真面目にやるだけムダと考えるところが多くてもおかしくありません。
逆にいうとどんな業者に頼んだって、レインズ頼みで、みんなちゃんと宣伝活動だってしない可能性だってあるんです。
そういう立場になって考えるとずいぶんシンプルになってきます。
みんなちゃんとしない可能性があるのなら、見積もりをたくさん取って、ある程度高い査定をだした複数社に一般媒介契約をお願いして、そのうちのどこかにレインズへの登録を依頼する。
そういうやりかたでも良いでしょう。
やはり専任媒介じゃないと不安という方は、見積もりをたくさん取って、ある程度高い査定をだした複数社の中から一番信用できそうなところにお願いするというのが良いでしょう。
最大のポイントはうたがうこと。営業マンが良い人そうだからといって契約してはいけません。
不動産屋しだいで10%前後は売値が変わります。かならず比較して決めましょう。
専任媒介・一般媒介に関する質問
現在67歳で仕事はしていません。
年金もあまり期待できませんので、所有物権を売ってそれを生活費の足しにと考えています。
そのために区分マンションを売却する予定ですが、不動産売却には、専任という1社に任せて依頼するタイプ、または数社に依頼する一般とあります。
以前よりこの所有物権を賃貸で任せている会社がありまして、そちらに付合いもあるので、専任で任せるべきか悩んでいます。
ちなみにその会社で聞いたところ、数日後に600万が最高だったとの回答がありました。
ちょっと安いのかなと、他に3社ほどに聞いたところ、見積もりは600万以上のところばかりでした。
知り合いにお願いして、なんか騙されたような気がしますし、どう考えて良いのかよくわからなくなりました。
専任でやらないと、やる気がなくなるという話もありますし、どうしたら良いかわかりません。
ひとつ手としては、そのまま賃貸で回し続けるというのもアリだと思います。
金額的にいうと、そちらのほうが得するかもしれません。
ただ現金が必要で、物権を整理したい、管理の手間が面倒というのであれば、売ると良いでしょう。
その際専任・一般どちらか?という事ですが、まずは自分の見積もりを取れる所。
複数社に依頼することです。
場所によりますが、3社では少し少なすぎる気がします。
専任媒介だと、一生懸命活動すると思いがちですが、それは良心的な会社だけです。
ほとんど活動をせず、この値段ではムリです。下げてくださいと言うような業者も多いみたいです。
業者は、競争がないとかならず調子にのりますので、1社でも多く見積もりを取ることです。
また一般的に相場で動くとおもいがちですが、業者を数あたれば、緊急で高くても良いから、その地域に住みたいというお客さんに、偶然めぐり合うという幸運も起ります。
お客さんの方で何社も声をかけて探しているという事もありますが、1社しか調べていないというお客さんもいます。
タイミングがあって、運がよければ、そういうレアなお客さんというのもいますので、やはりどんだけたくさんの業者に声をかけるか?それですべてが決まってきます。
私でしたら、見積もりの数を増やし、一般で依頼します。
まとめ
専任媒介にするかしないか?は結局不動産屋が信用できるかできないかです。
個人的にはこのような売主側に不都合なシステムが残っている業界が信用できるはずがない。と思います。
このシステムですと、まじめに宣伝する所より、営業マンが適当な事をいって、専任媒介契約をガンガンとって、宣伝しない所のほうが儲かることもありえるからです。
人を疑うのは良くないことですが、こういう業者もいるという事を十分知って、大手だってだます。
わたしもだまされるかもしれないと危機感をもって、おいしいカモと思われることなく、不動産業者を上手に使い高値で売りぬけましょう。
次の行動は
次の行動は複数社に見積もりをするです。見積もりをするには一括で複数の会社に査定できるコチラのサイトをご活用ください。
ディスカッション
コメント一覧
もうすこしで専任媒介にするところでした。あやうく損をするところだったかも。
情報提供ありがとうございました。
営業マンに専任媒介じゃないと、押し切られてしまいましたが、この記事をみて考え直しました。