売却益を次の住宅購入に充てる際の税制メリット
不動産を売却して得た資金を、新しい住宅の購入資金に充てるケースはよくあります。その際、税制上の特例を活用することで、税負担を大きく軽減できる可能性がございます。本記事では、売却益を次の住宅購入に充てる際に活用できる代表的な税制メリットをわかりやすく解説いたします。
1. 特定居住用財産の買換え特例
「特定居住用財産の買換え特例」は、売却した住宅の売却益に対する課税を、新しい住宅を購入することで繰り延べできる制度です。
主な適用条件
- 売却した住宅が自宅であること
- 売却価格が1億円以下
- 売却した年の前年または翌年に新居を購入すること
- 新居が50㎡以上の居住用であること
メリット
通常であれば、売却益に譲渡所得税がかかりますが、課税が繰り延べられ、新しい住宅を再び売却するまで課税されません。
2. 3,000万円特別控除との併用
注意が必要なのは、「3,000万円特別控除」との関係です。
ポイント
- 買換え特例と3,000万円特別控除は併用不可
- 利益が3,000万円以内なら、3,000万円特別控除の方が有利な場合もある
どちらが有利かは、売却益の額や今後の計画によって判断することが肝要です。
3. 譲渡損失が出た場合の優遇措置
売却価格が住宅ローン残債を下回り、譲渡損失が発生した場合にも税制上のメリットがございます。
代表的な特例
- 譲渡損失の損益通算と繰越控除:損失を給与所得などと相殺可能(最長3年間繰越可)
これは、買換えをしない場合でも適用可能です。
4. 住宅ローン控除との併用
新居の購入時に住宅ローンを利用する場合、住宅ローン控除も併用できるケースがございます。
注意点
- 買換え特例と住宅ローン控除は併用不可
- 3,000万円特別控除と住宅ローン控除は併用可
このため、住宅ローンを組む場合は特例の選択が重要です。
5. 実務上のポイント
税制メリットを最大限活用するためには、以下を心がけることが大切です。
アドバイス
- 売却前から税理士や不動産会社と相談する
- 申告時期(確定申告)を忘れずに把握
- 売却・購入のスケジュールを特例要件に沿って組む
特に、特例は細かい要件が定められており、事前確認が成功のカギでございます。
まとめ
売却益を次の住宅購入に充てる場合、特定居住用財産の買換え特例などを活用すれば、大きな税負担を回避・繰り延べできるチャンスがございます。ただし、3,000万円特別控除や住宅ローン控除との関係も複雑であるため、早めの準備と専門家のアドバイスを受けることが重要です。賢く制度を使いこなし、安心・お得な買換えを実現いたしましょう。
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