未成年者が相続した不動産を売却する際の注意点

2025年6月23日

このテーマについては、 必要以上に構えなくても大丈夫です。 押さえるべきポイントは限られています。

未成年者が不動産を相続するケースは決して珍しくございません。しかし、未成年者が単独で売却手続きを進めることはできず、法律上の特別な手続きが必要になります。本記事では、未成年者が相続した不動産を売却する際に知っておくべき重要な注意点を詳しく解説いたします。

1. 未成年者単独では売却できない理由

日本の法律では、未成年者は法律行為を単独で行えないとされています。不動産の売却は重大な財産行為にあたるため、必ず法定代理人(通常は親権者や後見人)が手続きを行う必要がございます。

確認ポイント

  • 親権者が1人の場合:その親権者が代理人として売却手続き
  • 親権者が2人いる場合:原則として両親の同意が必要
  • 親権者がいない場合:未成年後見人が代理

いずれの場合も、単独の意思表示は無効とされるので注意が必要です。

2. 家庭裁判所の許可が必要

親権者や後見人が代理で売却する場合でも、家庭裁判所の許可が必要です。これは、未成年者の財産が不利益を被るのを防ぐための制度です。

手続きの流れ

  1. 売却条件(価格・契約内容)を決定
  2. 管轄の家庭裁判所に「処分許可申立て」を提出
  3. 審理(場合によっては事情聴取が行われる)
  4. 許可が下りたら正式に売却契約を締結

許可が下りるまでに数週間~1ヶ月程度かかることが一般的です。

3. 許可申立て時の必要書類

申立てには、次のような書類が必要となります。

主な書類

  • 申立書
  • 不動産の登記簿謄本
  • 相続関係が分かる戸籍謄本等
  • 売買契約書(案)または売却条件を示す資料
  • 固定資産税評価証明書

家庭裁判所によっては追加書類を求められる場合もあるため、事前に確認しておきましょう。

4. 売却後の代金管理について

売却が完了した後も、未成年者の財産であることに変わりはございません。そのため、売却代金の管理も慎重に行う必要があります。

注意点

  • 親権者が管理する場合でも、本人のために使用する義務がある
  • 高額な支出をする場合は、再び家庭裁判所の許可が必要となることも
  • 信託口座や専用口座で管理するのが望ましい

後々のトラブルを防ぐためにも、資金の流れを記録しておくことが大切です。

5. 実務上の注意点

未成年者が所有する不動産の売却は、買主側にとっても慎重に扱われるため、通常の取引より時間がかかることが多いです。

実務的アドバイス

  • 買主に事情を丁寧に説明し、スケジュールに余裕を持たせる
  • 仲介業者や司法書士に未成年者売却の経験があるか確認する
  • 途中で方針が変わると二度手間になるため、事前準備を徹底する

計画的に進めることで、スムーズな売却が実現できます。

まとめ

未成年者が相続した不動産の売却は、法的なハードルが高いものの、きちんと手順を踏めば問題なく進めることができます。親権者や後見人がしっかりと責任を果たし、家庭裁判所の許可を得ることで、未成年者の権利を守りながら安全に取引を完了できるのです。事前に流れを理解し、専門家と連携して慎重に進めることを心がけましょう。


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