相続した実家を売却するまでのステップ:家族の同意を得る方法
相続した実家の売却は、多くの家庭で大きな決断を伴うものです。特に、家族間での話し合いや同意を得るプロセスは、売却成功のカギとなります。本記事では、実際に売却活動を行った体験談を基に、家族の同意を得る方法と売却活動のステップを詳しく解説します。
1. 売却活動の背景
今回紹介する事例では、築50年の実家を売却するにあたり、母親の高齢化と兄弟の老後資金づくりを目的として、家族間で話し合いを行いました。売却を決断した背景には、以下のような現実的な理由がありました:
- 母親が高齢で、実家の維持が困難だった
- 東京オリンピック後の地価下落を想定していた
- 兄弟それぞれの将来資金が必要だった
2. 家族の同意を得るステップ
ステップ1: 現状を共有する
まず、実家の維持費や資産価値を家族全員に共有しました。特に、東京オリンピック後の地価下落を見越した売却のタイミングについて、共通の理解を得ることが重要でした。
ステップ2: 感情に配慮した話し合い
家族の中には、実家に対する思い入れが強い人もいるかもしれません。その場合、実家の売却が家族全員の利益につながることを丁寧に説明し、納得を得る必要があります。この事例でも、母親の高齢化に伴う現実的な負担を共有することで、話し合いを進めました。
ステップ3: 家族の役割分担を決める
売却プロセスにおいて、誰が不動産会社との交渉を担当するか、必要な書類を準備するかといった役割分担を明確にしました。これにより、スムーズに売却活動を進めることができました。
3. 業者選びと交渉のポイント
今回の事例では、ネットワークの広い野村不動産と三井不動産の2社に連絡し、それぞれの対応を比較しました。その結果、以下の基準で業者を選びました:
- レスポンスの速さ
- 提示額が市場価格に近いか
- 担当者の営業姿勢や交渉力
最終的に野村不動産を選択し、角地の利便性や立地条件を強調することで、契約価格を上乗せすることに成功しました。
4. 売却活動の成功のポイント
複数業者への相談
一社だけで決めず、複数の不動産会社に査定を依頼し、それぞれの提示額や対応を比較することで、最良の条件を引き出すことができました。
時間をかけた交渉
交渉は焦らずに進めることが大切です。担当者に対して、追加サービス(測量士や司法書士の紹介など)を要求するなど、サービスの質を高める交渉を行いました。
5. 家族の同意を得るためのヒント
家族全員が納得して売却活動を進めるためには、以下のポイントが有効です:
- 感情面を配慮しつつ、現実的な負担を共有する
- 売却プロセスの透明性を保つ
- 必要に応じて専門家(不動産会社、税理士、弁護士)を交えて話し合う
まとめ
相続した実家の売却は、一生に一度の大きな取引です。本事例では、家族間の同意を得て売却活動を進めることで、希望に近い条件で売却を実現しました。家族全員が納得のいく形で話し合いを進め、時間をかけて業者を選ぶことで、満足のいく結果が得られます。