空き家バンクを売り手や貸し手で登録するのはどうなの?デメリットはないの?経験者5人に聞いてみた。

2024年1月13日

活用できていない不動産利用のひとつの形態として注目を集める空き家バンクですが、じっさい話を聞いてみると、意外な声が聞こえてきました。

主人の父が所有していた平屋一戸建てがありましたが、父が亡くなり、普通に貸すにしても面倒だろうなということでしばらく放置していました。

しかし、空き家バンクというのを知り、これならば利用しやすいのではないかと思って登録してみました。

その地域では、学生用のアパートはあってもファミリー用の物件がないような場所で、言い換えると「そこに借りてまで住みたい」と思えるるような場所ではありませんでした。

ところが半年もしないうちに借り手がついたのです。大家族さんでした。
家賃は値切られましたが、現状渡しでいいということでお貸ししました。通常の不動産屋でも値切る行為はあると思いますが、空き家バンクに登録しているから大胆に値切ってきてのかと思い、ちょっと嫌でした。

市町村の担当者の方とはほとんどお会いせず、早くに空き家が埋まったので、担当者がどんな方だったかとか、なにかがんばってくれたかとかは記憶にありません。

幸い10年くらいは住んでいただけたのですが、出る時にボロボロに壊れているところを補修せずに出て行かれました。それを直していると10年分の賃料が消えてしまいます。

古い家のため、高い家賃は気が引けますが、やはり貸す以上は貸主の責任もありますのである程度の家賃はもらうべきだったと後悔しています。

空き家バンク、もう使い道のない家はどんどん利用したらいいと思います。

しかし、自分で「いくらで貸す」という目標を持っていないと言われるがままになってしまいがちです。

設備などは貸主負担になりますので、そういう修繕費も考えて家賃を決めたらいいと思います。

実家が長い間空き家になっているので、思い切って空き屋バンクに登録しました。

不動産会社に仲介してもらう手もあるのですが、そもそも複数ある不動産会社のどの社に相談するのが一番良いのか分からなかったため、信頼があり中立的な行政が間に入ってくれる空き屋バンクを利用することにしました。

まず、実家の建物がある市役所に出向き相談したところ、実際の買い手がつくかはわからないが、最近は移住を希望される方が多く、そういう方々への紹介もできるという話でしたので、手続きをすることにしました。

手続きは、物件の詳細(売却希望額、私の住所や連絡先、家屋の状況、面積、間取り、写真など)を様式に書き入れ書類を提出するものでしたので、記入の上後日提出しました。

内容はそれほど複雑ではなく、実家の図面はあったので、面積などを調べながら書き入れました。

併せて、市で物件をチェックするということでしたので、実家に案内し見ていただきました。

後日、審査に通ったので空き家バンクに登録しましたというご連絡と通知をいただき、ホームページを確認したところ、物件の情報が掲載されていました。

たいていの場合、書類で見ていただくようですが、物件の見学の指定があった場合、市役所から連絡が来ます。

外観だけなら「どうぞご覧になっていってください」とお願いしますが、中をご覧になりたいという方の場合、鍵を持って市役所の人と一緒に案内しています。

現時点でまだ売却に至っていないのですが、複数回、移住希望者の方にご覧になっていただいています。

市役所の方が頑張って仲介してくれていますので、早く良い方が見つかると嬉しいなと思って、ご案内の協力しています。

私も所有している空き家を空き家バンクに登録して、借り手を探しています。

空き家バンクが始まった当初は画期的な制度というイメージがあり、これは登録しない手はないと思い、私も登録しました。けれども、実際に登録してみて、借り手がついたという実績はゼロです。

正直、これにはガッカリですね。正直、私の所有している物件に魅力がないのだとは思っていません。素人ながらにも、空き家バンクのサイトを見ると、そのサイトの作りこみがまだまだ稚拙なのだと思います。

私の物件のみならず、他の物件を紹介している内容を見ても、その魅力などを十分に伝えきっていません。

物件の間取り、築年数、家賃だけを表示して、借りてくれる人などいる訳がないと思います。もっと近隣の商業施設や公共機関など、生活の利便性をアピールしないことには、借りる人に対する訴求力が足りないと思います。

この辺がお役所のやる仕事という感じがしてなりません。プロの不動産屋さんであれば、借り手が何を求めているのか考えてサイトの記載内容をアレンジするはずです。物件の写真もどの案件を見ても全然足りていませんよね。

いかにも空き家バンクはお役所、そして不動産に関しては素人が作ったサイトという感じです。多分、このサイトの作りこみでは借り手はそうそう見つからないだろうなと思っています。

また、空き家バンク自体のPRも全然足りません。私の周りの人に空き家バンクを知っている?と聞くとほとんどの人が知らないか、名前は聞いた事があるけれど、実際の所は良くわからないと言います。

空き家バンク自体の周知が足りないようではやはりうまく機能しません。実際の所、役所などが行政として形だけ作った仕組みという感じがしますね。

もし私の周りに空き家バンクを使ってみようかなと言っている人がいたとしても、私はオススメしません。

私は以前に空き家バンクに登録しており、またその家を貸し出していました。

元々は私の場合は自分で不動産投資などをしていたのですが、たまたま友人からの紹介でその地方自治体が運営すると言う空き家バンクに登録したのが始まりでした。私は先程も言いましたように自分で不動産の競売から売買などをし、またいくつかのマンションやアパートなどを借家として貸し出していたのですが、その空き家バンクと言うのは知らなかったため、面白そうなので登録したのです。

すると、しばらくして借り手が見つかったので貸し出すことにしたのです。正直、貸し出ししたのはいいのですがあまり大して儲けるほどの収入など利益はありませんでした。

しかし、友人からの紹介で、登録したのでしばらくは続けることにしたのです。

少なくともその借り手くれた人がいるかぎりは収入があるわけですから。また、私には自ら貸し出している不動産など物件がいくつかあり、そういった面では特に困ることは無かったですので、ひとつのチャレンジと思い貸し出しました。

また、その私の空き家バンクを担当してくれていた人も良い人だったと言うのもあってしはらくはお願いしようとも思ったのです。そして、約1年ぐらい経ってからその空き家バンクへの登録を解除したのです。

おかげさまで、初めての経験でしたのでまた新たにいい勉強になったと思いました。また機会があればお願いしようと思っています。

夫の実家を空き家バンクに登録しました。
事情があって家を売れないので、借り手探しのための登録です。

田舎の山の中腹に建つ、かなり古い古民家で、傷みもかなり酷かったのですが、登録から5か月ほどで借主さんが見つかりました。

正直なところ、くねくねとした狭い山道で、周りは山ばかりの不便極まりない場所に建つ家に、借り手が現れるのだろうかと心配していましたが、案外早く見つかってビックリでした。

登録するとまず、市の担当の方が実際家を見に来られて、外観と中の写真を撮られます。

その後、詳しい家の状況や、貸す際のこちら側の条件などの質問を受けます。

それらの情報が、市のホームページの空き家情報に載るわけです。

担当の方が「やはり家賃が安いところから借り手がつく」という話を聞いたので、破格かなとは思ったのですが、家、倉庫、畑付きで月1万円という家賃にしました。

家は放っておくと傷むばかりですから、タダでもいいから誰かに住んでほしいと思っていたからです。

登録から1か月程して、市の担当の方から「家を見てみたいという方がいらっしゃいます」という連絡が。

見学当日、約束の時間に現地で待ち合わせすると、担当の方が見学する方を市の車に乗せていらっしゃいました。

見学者には市役所まで来てもらい、そこから市の担当者が見学する家まで案内するということです。

そこで、いろいろと細かい質問などを受け、後日返事をという運びになるわけです。
残念ながらその方とは契約まではいかなかったのですが、その後2件、借りたいというお話がありまして、有難いことに借り手を見つけられました。

契約は市役所が一切タッチすることはなく、貸し手と借り手の直接契約になります。
ただ、市役所に契約書のひな型があり、それを利用させてもらいました。

市役所の役目は、買い手、貸し手を探すという所までです。

そこから先は契約者同士の責任ということですね。

市のホームページに空き家情報を載せたら、それが「田舎暮らしの本」という月刊誌に写真付きで紹介されました。

自分で借り手を探すというのはなかなか大変です。

多くの人に空き家のことを知ってもらえるという点では、空き家バンクはいい手段だと思います。

また、行政が関与することにより、買い手・借り手側も安心感があるんじゃないでしょうか。

いかがでしたか?画期的な制度と言う割には、なかなか効果がでていないようですね。

やはり行政任せでは損をしてしまうんですね。

空き家バンクの活用に関しては、貸し出す場合、その管理の義務が生じ、家賃収入より高額の支払いがでる可能性も高い点に注意すること。

あとはいがいとその地域外の不動産屋に見積もりをだすと、売れるといったケースもあるそうで、すこしでも高く売るための努力が必要になります。